本番で見つけるショーの再現性 - パフォーマーたっきんofficial HP

本番で見つけるショーの再現性

アニメを見ていて気づいたこと

よく移動時間中とかにAmazon Prime Videoでアニメを見るんです。
結構幅広く見るんですけど、
最近面白いな〜って見てるのが「ブルーロック」。
サッカーアニメなんですが、個性の見つけ方という見方をすると
めちゃくちゃ学びになる部分があるんです。

 

特に第8話「ゴールの方程式」で絵心甚八が語る”再現性”の話がね、
すごく刺さりまして。

そんな話を。

 

結論から言うと、
ショーの安定感=再現性の高さで、
その再現性の高さがプロなんかなーって話。

 

 

ショーの”安定感”

大道芸ってお客様が毎回違うので、
ショー構成は同じであっても、毎回違うショーになります。

そのお客様に合わせて、
技を変えたり、
ネタを増やしたり減らしたり、
喋るペースや間を変えたり。

ベースは一定でも、細かい変化を加えてショーをやっています。

 

毎回完全に一緒!
って出来ればそれは最強ですが、
それだと完成してしまっていて、”さらに一歩”が上げられないのかもしれない。
なんて思いつつ。

 

個々の決まった型があるようで、ない。

 

毎回同じようで違う、それが面白いところだな〜と思います。

 

ですが、
毎回違うがゆえに、プロとして求められる”安定感”

なんだかすごい人、大道芸が上手い人って、
あらゆる状況でもお客様に楽しんでいただける空間を作ります。

もちろん打率100%ではないですが、
その率の高さ、空気の持っていき方がめちゃくちゃ上手い。

 

でもそれってどうやったらなれるんだろう?

 

 

安定感=再現性

僕のショーのメガネの入りだと
その流れは、

①ショー序盤から「世界で僕だけの技」と称して振っておく
②3連のメガネを構える
③「…思ってたのと違います?」

でお客様に多少なり笑っていただけることが増えてきました。

 

僕としては大爆笑でもなく、クスッて程度の笑いを狙っているので、
いまの形が理想系ではあります。

 

この③の一言で笑いをとる。

 

これがなかなか時間がかかったもので、
いろんな失敗と模索をしてきました。

 

「これだよ?(ですよ?)」

「…空気がやばいですね。」

「真面目に見ないで」

 

言葉だけ書くととんでもなくつまらないんですがw
その時の表情、
目線、
言葉、
喋り出すまでの間、
声のトーン、
そこに至るまでの振りの強さ、etc…

それをいろいろいじった結果、
「…思ってたのと違います?」
が一番打率高く、再現度も高いものに行きつきました。

 

 

また、ディアボロの後の

「グランドフィナーレ!
めちゃくちゃすごいやつ!いきま〜す!

…(無反応)

めちゃくちゃすごいやつ!いきま〜す!
(拍手くる)」

 

という流れがあるんですが、
ディアボロの技をやった後の息抜き的なパートとして必要で、
その時の間、言い方もめちゃくちゃ失敗と模索がありました。

1回目のすごいやついきま〜す!で”拍手を起こさせない”言い方ってのが重要で、
当初は1回目から拍手が来てしまって逆に変な空気になってしまうみたいなこともありました。

 

ただ、そこから繰り返して、
拍手が起きない最適な間、言い方を身につけて、
2回目で拍手が来る展開をコントロールできるようになってきました。

 

 

 

本番の中で”得てしまうもの”

こんな感じで、
お客様がいる状態での試行錯誤の末、自分の思うような展開に毎回持っていける=再現性を
得てきました。

再現性が高まると、
お客様に状況、現場状況を読みつつ、
このルートでやってみれば「失敗しない可能性が高い」という判断ができます。

 

それが本番を通して得られるもの。
ただ同時に、それは「作業的になってしまう」側面もあります。

人間なので、
これをこうしたらこうなる
が分かっていると、機械的に動いてしまう。

その時が一番つまらなくなるんですよね〜。

作業的になった途端、「失敗しない可能性が高いもの」で失敗してしまう。

再現性の高さと作業的になってしまうことって
本当にスレスレのところにあるんだろうな。

そこを超えてしまわないように、
目の前のその瞬間に自分が居続けないといけない。

 

 

安定感を得るには

そんなこんなで。
頭の中で考えていたふんわりしたものを、計画なく文字にしただけでしたがw

 

決まった形がないからこそ再現性は重要で、
でもそれは作業的になってしまわないように常に意識していないといけない。

答えは知っているけど作業的にはならず、
その場その場に自分がいて状況をみて変化・対応させていく。

いやめちゃくちゃ難しいな!

これをすんなりと、無意識にやれるのってやっぱりすごい。
本能的に正解を導き出して、体現してお客様に楽しんでいただく方に持っていく。
みんなすごいな〜
考えること、実践して失敗しなきゃいけないことがまだまだたくさんありますね〜。

 

こればっかりは体育館で練習してても身に付くものじゃないですね(^^;
技の再現性、ショーの再現性、、、
全部必要スキルだな。

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